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健康・病気の基礎知識
抵抗力が弱い赤ちゃんはウィルスなどによってかぜを引きやすく、体力がまだないので重症になることもあります。大人が持っている病気の抗体もまだないので、小さいうちはいろいろな病気にかかるのは仕方のないことですが、防げる重症な病気は予防接種で予防し、いつもと様子が違うと思ったら医療機関の診察を受けるなど、普段から赤ちゃんの健康は最優先に気を配ってあげましょう。
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赤ちゃんの健康
病気にかかりやすくなる時期
生まれたばかりの赤ちゃんは、実はあまり病気にかかりません。ママのおなかにいるときにママからもらった免疫があるからです。これが切れるのが生後6カ月の頃。これ以降、次から次へと病気にかかることは珍しくないこと。病気になっても「おなかが痛い」などの言葉を話せない赤ちゃんですから、重症になる前に、具合が悪いサインをしっかりキャッチしてあげましょう。
病気のサイン
発熱
赤ちゃんは比較的頻繁に熱を出します。発熱は特定の病気ではなく、体にウィルスや細菌が入ると、これらと戦おうとする体の防御反応によって怒る症状の代表的なこと。
高熱が出るとそれだけでママは心配になりますが、熱が原因で赤ちゃんが死んでしまったり、脳に後遺症が残ることはありません。後遺症が残るのは熱ではなく、重病のもととなるウィルスが感染するためです。こうした病気のときは40度などの高熱を発するため、体温は重症度のバロメーターとなるのです。
他の症状がなく37度台のときはあまり心配ありませんが、38度以上の熱でぐったりしていたたらすぐに病院に連れて行きましょう。
発疹
赤ちゃんの病気には麻疹(はしか)や風疹など、発疹をともなうものがあります。発疹の色や形状、出方が病気によって異なるので、診断の手がかりとなります。
熱があって発疹が出ている場合はウィルス性の病気の可能性が高いうえ、伝染力が強い病気もあるので、ほかの赤ちゃんにうつしてしまう可能性もあります。病院に行く前に予め症状を連絡して、診察の時間や場所の指定を受けるようにしましょう。
熱がないのに発疹が出ている場合は、あせもやおむつかぶれの可能性があります。まずからだを清潔にしてあげましょう。赤ちゃんの肌や衣服、部屋を清潔に保っていても湿疹が出続けてかゆがる場合は、アレルギー性の皮膚炎の可能性があるため医師の診察を受けましょう。
鼻水
赤ちゃんは鼻腔がせまいため鼻づまりや鼻水は日常のことですので、それだけで病気を心配する必要はありません。また、寒いところから急に温かいところに行ったときなど温度の変化を感じると鼻水が出るのは大人と同じことです。普段よりも鼻水が多く出て、せきやくしゃみ、発熱をともなっていたらかぜの疑いがあります。
熱はなくても、くしゃみをともなう鼻水が続く場合は、アレルギー性鼻炎の疑いがあります。
せき
赤ちゃんは喉も大人より敏感にできているので、よくせきをすることがあります。鼻水もよく出すため、痰をともなうせきをすることがありますが、一時的なせきならほぼ心配はありません。
せきは喉が刺激を受けたときのひとつの症状なので、病気によるものかどうかは他の症状とあわせて観察しましょう。熱をともなっているときはかぜ、高熱のときは気管支炎や肺炎などの可能性があります。また胸のあたりがぜーぜーというせきをして、苦しそうにしているときは喘息の可能性があります。高熱がともなったり苦しそうなときにはすぐに医師の診察を受けましょう。
下痢
消化器官が未発達の赤ちゃんはよく下痢をします。そもそも離乳食が始まる前の赤ちゃんのうんちは、大人から見たらみんな下痢のようなものです。
離乳食が進んで、普段のうんちがコロコロになってきたときに、水っぽいうんちをしたら下痢です。離乳食で新しい食材を試したときなどにもよくおこります。
下痢をしていても熱もなく、食欲もあって普段と変わらないご機嫌だったら心配はいりません。
心配なのはウィルスや細菌による下痢です。嘔吐をともなって機嫌が悪かったり熱をともなっていたら医師の診断を受けましょう。
下痢は体の水分を奪って脱水症状をおこすことがあるので、赤ちゃん用のイオン飲料などで水分補給も忘れずに。
嘔吐
赤ちゃんは嘔吐もよくします。授乳後にげっぷと一緒に吐き戻しをしてしまうのは日常茶飯事。下痢と同様に心配なのは、ウィルスや細菌によるものです。下痢をともなって嘔吐を繰り返し、機嫌が悪く熱がある場合は医師の診断を受けましょう。
機嫌が悪い
赤ちゃんを病院に連れて行くと、先生から「ご機嫌はどうですか?」と聞かれることがよくあります。小児科の先生が言う「機嫌がいい」とはニコニコと笑うということだけではありません。「いつもの健康なときの赤ちゃんと違いますか?」ということ。つまり、ママが笑顔で声をかけたときに、うれしそうに反応を示すかどうかを聞いているのです。病気などでぐったりした赤ちゃんは、ママがかける声に反応する元気がありません。
いつもと同じ反応を示すかどうかが病気のバロメーターになりますから、普段から声をかけてたっぷりコミュニケーションをとって、「普段のわが子」を知っておくことが何より大切です。
病院に行くときのポイント
赤ちゃんがいくつもの病気のサインを示し、病院に行くときは、ママがあわててはいけません。正しい診断をしてもらうためにも、病院に行くまでの赤ちゃんの様子をしっかりお医者さんに伝える必要があります。
熱などの症状がいつから始まったか、熱は何度なのか、症状は継続したり繰り返し起きているのかを、できればメモをして行くと万全です。
健康保険の保険証とともに母子手帳も忘れずに。

予防接種
監修 国立成育医療センター 総長 加藤達夫先生
予防接種って何?
病気を予防するために、その病原体からつくられたワクチンを接種して体の中に免疫をつくることです。免疫をつくることで、一生その病気にかからないようにする、もしくはかかったとしても軽症ですむようになります。赤ちゃんは抵抗力が弱く、体力もないため感染症にかかると重症になることが多いですし、後遺症が残ることもあるので、積極的に予防接種を受けるようにしましょう。
副反応ってこわいもの?
予防接種は、病気のウィルスや細菌の毒素を弱めて体にとりこみ、軽い病気にかかった状態にして抗体をつくっていきます。そのときに、熱が出たり、接種部位が腫れるなどの症状がでることがあり、これを副反応といいます。ほとんどの場合は治療の必要もなく、自然と治ってしまうようなものです。
とはいえ、残念ながら重篤な副反応が全くないというわけではありません。そのため、ママたちの中には、予防接種が怖いものだという印象をもって敬遠している方もいるかもしれません。しかし、日本のワクチンは厳格な審査のもと、販売、製造されているので安全性はかなり高いもの。後遺症が残るような重篤な副反応が出る確率は、伝染病にかかる確率よりずっと低いのです。副反応をやみくもに怖がるのではなく、副反応のリスクと、感染症にかかった場合のリスクを両方理解し、赤ちゃんに一番良い方法を選んであげましょう。そうすれば、おのずと予防接種を受けたほうがよいという結論が出てくるのではないでしょうか。
予防接種の種類
予防接種には、定期(勧奨)接種と任意接種の2種類があります。
また、使用するワクチンは生ワクチンと不活化ワクチンがあります。
それぞれの違いについて理解しておきましょう。
定期(勧奨)接種
国が「受けるように努めなければならない」としている予防接種で、決められた期間内ならば、基本的に無料で受けることができます。また、万が一、重篤な副反応が出てしまった場合も、予防接種と副反応の因果関係が認められれば国の保障があります。
任意接種
保護者や本人の希望により自費で受けるものです。
かかると重症になる病気の予防のためのものもありますので、“任意”とは言っても接種しておいたほうが安心です。
ワクチンの種類

予防接種のスケジュール
予防接種は、病気にかかる前に受けることが大前提です。その病気にかかりやすい年齢など医学的な根拠を元に推奨されている期間がありますので、ぜひその期間内に受けるようにしましょう。また、ワクチンの種類によって、他の予防接種を受ける際にあけなければならない期間もあります。それらを守って、病気にかかりやすく重症化しやすい病気から、早めに接種するようにしていきましょう。流行状況などそれぞれの置かれている状況も違いますので、優先順位についてはかかりつけの先生に相談してくださいね。
受けておきたい予防接種:早見表


予防接種で気をつけること
予防接種を受けるとき、実際にどのようなことに注意しておけばよいのでしょうか?
早速見ていきましょう。
予防接種当日の注意点
予防接種は体調の良いときに受けるのが大原則です。普段と変わったところはないか、注意深く観察してあげてください。少しでもおかしいなと思ったときは、無理をせず、かかりつけの先生に相談して接種するかどうか判断をしてくださいね。
また、次のような場合は、予防接種を受けることができなかったり、医師との相談が必要になってきますので、注意してください。
予防接種を受けられない場合
- あきらかに発熱(通常37.5度)している
- 重篤な急性疾患にかかっている
- その日受ける予防接種に含まれる成分でアナフィラキシーを起こしたことがある
- (BCGの場合)予防接種、外傷などによるケロイドがある
- 予防接種を受けようとする病気にかかったことがある、または現在かかっている
- その他医師が不適当な状態と判断した場合
予防接種を受ける際、注意が必要な場合
- 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気や発達障害などで治療を受けている
- 予防接種を受けて2日以内に発熱、発疹、じんましんなどアレルギーと思われる異常がみられた場合
- 過去にけいれん(ひきつけ)を起こしたことがある
※その時熱があったか、受けるワクチンの種類などで条件が異なります - 過去に免疫不全の診断をされたことがある。もしくは親近者に先天性免疫不全症の方がいる
- (インフルエンザワクチンの場合)卵、鶏にアレルギーがある
- (BCGの場合)家族に結核患者がいて、長期に接触があった、もしくは過去に結核に感染している疑いがある
予防接種を受けた後の注意点
予防接種を受けた後は、次のことに注意してください。
- 予防接種後30分くらいは医療機関でお子さんの様子を観察するか、お医者さんとすぐに連絡をとれるようにしておきましょう
- 生ワクチンでは4週間、不活化ワクチンでは1週間、副反応が出ていないか注意して観察しましょう
- 接種した場所は清潔を保つようにしましょう
※入浴はOKですが、接種した部分をこすらないようにしましょう - 当日ははげしい運動はさけましょう
- 接種後、接種した場所に異常な反応があったり、体調の変化があった場合は、すぐにお医者さんに相談しましょう。
95%以上の人が予防接種を受けることで、その病気をなくすことができると言われています。予防接種は自分や子どもを病気から守るだけではなく、日本や世界中の病気をなくしていくためにも大切なものなのです。ぜひ正しい知識を身につけて、安全でゆとりのある予防接種プランをもってくださいね。
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