音や色に反応し、手や足に触れた物をつかんだりさわったりしようとする赤ちゃん。この好奇心からくる「遊び」が、五感や手足の動き、運動能力を育てるのです。ママは一緒に遊んであげながら、赤ちゃんの発達を感じ取ることができますね。興味を広げ、必要なおもちゃを与えられるよう赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。
赤ちゃんの遊び
赤ちゃんは遊びで成長する
たとえば、目に止まったおもちゃに手を伸ばして、触って、つかんで、投げて、渡して…。遊びの中で赤ちゃんの「できる」は少しずつ進んでいきます。指先や手、腕の動きだけでなく、未知の感触を確かめたり、色や音を覚えていったりと感覚や情緒の面も同時にどんどん豊かになっていきます。
ママが楽しむことが大切
赤ちゃんを一番身近で見ているママ。赤ちゃんがいま何ができるか、お気に入りのおもちゃは何か一番分かっているのもママですよね。だからおもちゃを与えるだけでなく、「これは何かな?」「できるかな?」「できたね、やったね」と声を掛けながら、一緒に遊んでみましょう。そんなママの笑顔や明るい声に赤ちゃんもきっと嬉しくなって、ますます興味や集中力が高まっていくはず。一緒に楽しみながら過ごしていると、赤ちゃんの成長もより実感できるでしょう。
赤ちゃんのおもちゃ
成長にあったおもちゃの選び方
遊びの中でどんどん成長していく赤ちゃん。おもちゃは、指先や体の動き、目や耳などの感覚、そして頭の働きや感情などの発達を促します。発達段階に合ったおもちゃを選んで、赤ちゃんの興味と可能性を広げてあげましょう。
赤ちゃんの状態 | おもちゃの役割 | |
---|---|---|
ねんね期 0~4ヶ月 |
視覚と聴覚がめざましく発達していく時期です。ママの顔をしげしげと見たり、音のする方に首を回したり、音の出るおもちゃに反応したり。3、4ヶ月になると、何かをつかんで握ったり、振ったり、なめたりして遊ぶようになります。 | 音の出るベッドメリーやミュージックモビールを枕元に吊すと、音楽で泣き止んだり、聴き入ったりするようになります。コントラストのはっきりしたもの、カラフルなものから視覚で捉えられるようになり、動きに反応して目で追ったり、手を伸ばしたりするようになります。3ヶ月頃からは指で握ったものを口に入れようとするので、おしゃぶりや歯がためを。 |
おすわり期 4~8ヶ月 |
寝返りができるようになり、自分でおすわりの姿勢を保てるようになります。視界が広がり、興味の対象も増えてきます。自分の意志をはっきり示し、おもちゃなどを自分でつかもうと手を伸ばしたり、物を投げたりすることもできるようになってきます。 | 触ると音が鳴るガラガラなどを自分で振ったりして手をさかんに使うようになります。ボールやたいこ、布の積み木などを持ち替えたり、たたいたり、両手で遊べるおもちゃ、変化や感触を楽しめるおもちゃで楽しく遊びます。 |
はいはい期 8~12ヶ月 |
腕や足の力がつき、どんどん興味の対象に向かって動くようになり、運動能力もぐんぐん向上していきます。目と手を同時に動かせるようになり、細かい物もつまんだりできるようになります。自分の名前や物の名称など言葉の理解も始まります。 | 自動車のおもちゃを押したり、ボールを追いかけたりして、どんどん手足も鍛えられていきます。パズルボックスにブロックを出し入れしたり、絵本の中の名前を指さしながら教えてあげたりして、言葉への関心も引き出してあげましょう。 |
あんよ期 12ヶ月~ |
全身を使った動作ができるようになります。全身のバランスがとれるようになり、からだをコントロールできるようになっていきます。つかむ、握る、つまむ、といった指先の動きも上達。言葉も覚え始め、興味や関心の対象も広がり、外で遊びたがるようになります。 | 固定した歩行器で膝を曲げリズムを取ったり回ったりして足の筋力がつきます。つたい歩きを卒業したらカタカタやプルトーイ、乗り物のおもちゃも。積み木やプレイボードなどでは指先の動きと考える力を、指人形やぬいぐるみのごっこ遊びで想像力も育みます。 |
安全なおもちゃの選び方
おもちゃには国ごとに安全基準が設けられています。日本の場合は「Safety Toy(セイフティ・トイ=安全な玩具)」。大きさや形、塗料などについて日本玩具協会が定めた基準で、合格したおもちゃには「STマーク」がつけられていて、素材や塗料などについてテストをクリアした証し。STマークのテストは対象月齢ごとに実施されるので、表示を確かめて、成長に合わせておもちゃを選びましょう。ヨーロッパ製のおもちゃなら「CE」、アメリカ製なら「ASTM」の表示が安全の目安になります。