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昼間のおむつは卒業してるのに、なぜ夜はおねしょしてしまうの?

2018.11.07

トイレトレーニングを経て、ようやく「おむつ卒業!」と思った矢先に、「夜におねしょしちゃった…」というのはよくあること。意識してトイレに行く昼間と、眠っている間に体の中でおしっこが作られる夜では、事情が違うのです。それを知らずにいるとママの悩みのタネになってしまうかも。そこで、おねしょの仕組みについて専門家の先生に教えてもらいました。しばらくは「おねしょしても当たり前」と思えて、前向きに対策することができますよ!

取材協力:ユニ・チャームunicharm

取材協力

池田裕一先生
昭和大学藤が丘病院 小児科 診療科長

夜尿症、小児の排尿障害、小児の腎臓病を専門とし、2002年から昭和大学藤が丘病院小児科でおねしょ・おもらし外来を担当。また小児科HP上におねしょ・おもらし相談室を開設し、おねしょやおもらしでお困りの数多くの保護者からの質問に回答。2009年にカリフォルニア大学サンフランシスコ校(CA,USA)に客員研究員として渡米した後、2011年に帰国し現職着任。いままでの経験をもとに、「おしっこトラブルどっとこむ」を立ち上げる。2017年、「おしっこトラブルどっとこむ」の姉妹サイトとして、子どもの睡眠障害などについて詳しく解説する「すいみんトラブルどっとこむ」を立ち上げる。夜尿症学会常任理事、第29回日本夜尿症学会 大会長。
おしっこトラブルどっとこむ

なぜおねしょをしてしまうの?

おねしょとは、夜寝ている間に無意識におしっこをしてしまい、パジャマや布団を濡らしてしまうことですね。「夜尿症」とはどう違うのかなど、まずはおねしょのそもそもについて池田先生に聞いてみました。

5歳を境に「おねしょ」と「夜尿症」に分かれる

「おねしょ」は日常の粗相のようで、「夜尿症」は病気のように聞こえますがどう違うのですか?

池田先生

5歳までのお子さまが、夜におもらしするのは珍しいことではなく、これを“おねしょ”と読んでいます。多くのお子さまは自然におねしょから自立していきますが、5歳を過ぎても夜のおもらしが月1回以上3ヶ月以上続くと“夜尿症”と診断されます。

4歳ごろでは昼間はおむつはずれしていて自分でトイレに行けていると思いますが、夜は話が別ということですか?

池田先生

5歳までは、まだ排尿機能が発達の途中で、睡眠や生体のリズムなどができていないので、眠っている間におしっこしてしまっても当然なのです。この時期に、昼間にトイレでおしっこができるようになったからといって、夜におむつをはずしてしまうことで『おねしょした』と思ってしまいますが、寝るときだけおむつをしておけば親子ともストレスになりませんね。

おねしょの原因は完全には解明されていない!?

では、おねしょはどんな原因でしてしまうのでしょう?

池田先生

おねしょや夜尿症の原因は、実はまだ科学的に証明されている原因は見つかっていないのです。現在考えられている以下のようないくつかの原因があって、それらのいずれか、または複数の原因によって、眠っている間におねしょをしてしまうと考えられています。

1)おしっこの量を減らすホルモンの分泌が少ない
朝から夜まで起きている時間には、人は数回おしっこをしたくなりますが、健康な大人は通常、夜間はトイレに行かずに朝を迎えますね。これは、夜寝ているときには「抗利尿ホルモン」という物質が脳から多量に分泌されて、おしっこを作る腎臓に「おしっこを濃くして量を減らす」指令を出しているから。
「抗利尿ホルモン」の夜間の分泌が少ないと、腎臓で薄いおしっこが多量に作られ、膀胱に溜めきれなくなって、おねしょをしてしまうことになるのです。

2)夜寝ている間に、膀胱が十分に大きくならない
赤ちゃんの頃はまだ膀胱が小さくて昼と夜の区別なくおしっこがつくられるので、毎晩、しかも一晩に何回もおしっこをしていました。成長とともに膀胱が少しずつ大きくなっていき、夜に作られるおしっこの量も減っていきます。
通常は4~5歳になると、膀胱の大きさが安定してきて、夜に作られるおしっこの量も減るので、多くの子どもがおねしょから自立していきます。でも、膀胱機能の発達や自律神経の働きが弱いと、膀胱が十分に大きくならないため、作られるおしっこの量が膀胱の容量を超えてしまうことで、あふれたおしっこが出て、おねしょをしてしまうのです。

3)睡眠のリズムが悪く、明け方に眠りが深くなる
人間は夜に眠っているときに、深い眠りと浅い眠りを繰り返しています。通常の健康な状態では、明け方になると眠りが浅くなって尿意を感じれば目が覚めることができます。しかし、睡眠のリズムが崩れたり、まだ幼くてリズムができあがっていないと、本来眠りが浅くなる明け方に眠りが深くなってしまい、尿意を感じても目覚めずにおねしょをしてしまうことがあります。

おねしょはトレーニングでは治せない!?

良い睡眠をとることで、体が成長しておねしょが減っていく

おむつはずれにはトイレトレーニングをしますが、おねしょトレーニングはあるのですか?

池田先生

前述のようにおねしょの原因についてはまだ完全に解明されていなかったり、原因には複数のことが考えられるため、『こうすればおねしょは必ず治る』という決定的な方法はありません。また、おねしょは昼間のおしっことは違って、眠っている無意識のときにしてしまうものです。夜間のおしっこの量を減らす抗利尿ホルモンを自分の意志で分泌することはできませんね。だから、トレーニングや本人のやる気では改善できないのです。

では、どうしたらおねしょを減らすことができるのでしょうか?

池田先生

おねしょがなくなるためには、十分な抗利尿ホルモンの分泌と、寝ている間に作られたおしっこを溜めておけるだけの膀胱の容量が必要です。こうしたお子さまの成長を待つ必要があります。それは昼間のおむつはずれの時期より少し先で5歳頃になります。
抗利尿ホルモンは、睡眠のリズムがきちんと整うことで増えていきます。おねしょが不安で良い睡眠がとれない場合もありますから、昼間はおむつをしていなくても、夜、安心してゆっくり眠るために、夜間はおむつや夜用キッズパンツなどをするのもよいでしょう。
そもそも、昼間のおむつもはずれておらず、夜もおむつをしているのにモレてしまって『おねしょした!?』と思われる親御さんもいるようですが、それはおねしょではなく単なるモレです。夜のおしっこの量が多い場合は、夜用のキッズパンツは普通のおむつよりも吸収力が高いので、昼と夜でおむつと夜用キッズパンツを使い分けてみるとよいでしょう。

4歳ごろまでのおねしょは自然のことと受け止める

4歳でも4割近くがおねしょをしている

昼と夜での子どものおしっこの仕組みがちがうとわかるだけで少し安心できますね。

池田先生

昼間のトイレトレーニングは、お子さまが会話ができたり、ひとりでトイレに行けたり、衣服の脱ぎ着ができるようになると始めるので、3歳頃までにスタートするご家庭が多いと思いますが、2~3歳では約半数、4歳でも4割近くのお子さまがおねしょをしているというアンケート結果があります。みんなも同じだと知ることでもっと安心できませんか?
まずは親御さんがこうした事実を知って、あせらずにおねしょと向き合うと気持ちがラクになると思います。

昼間のトイレを卒業すると、夜におむつをすることをイヤがる子どもいそうですが、どうしたらよいでしょう?

池田先生

トイレトレーニングのときに布パンツを『おにいちゃん(おねえちゃん)パンツ』と呼んで、少し大人になった気持ちになっているお子さまもいると思います。そうしたお子さまの自尊心は尊重してあげたいので、『夜おしっこしちゃうかもしれないけど、どうする?』と本人の意思を聞いてみてあげてください。お子さま自身もおねしょすることに不安があるので、夜だけはおむつをすると言えばそうしてあげて、どうしてもイヤがるようであれば、おねしょシートを敷くなどして対策するとよいでしょう。夜用キッズパンツならおむつよりも布パンツに近いデザインに作られているようなので、そうした選択肢を与えてあげるのもよいかもしれませんね。

ママにできる具体的なおねしょ対策について詳しくはこちら>>
おねしょ対策に大事な睡眠について詳しくはこちら>>

トイレトレーニングのときには、体だけでなく心や言葉の成長が大事でしたが、夜のおねしょはホルモンの分泌の成長まで登場するとは子どもの体は複雑にできているのですね。でも、規則正しい生活リズムをつくってあげていれば、子どもがちゃんと体の中も成長していきます。寝ている間のことなので、子ども自身にもがまんができないおねしょなので、しかったりママがイライラしたりしないようにしてあげてくださいね。

おねしょ対策に役立つ、夜用キッズパンツはこちら

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トイレトレーニングを経ておむつがはずれたと思った矢先に、夜におねしょしてしまうのはよくあること。実は昼間と夜では子どものおしっこ事情が違うのです。そこで、おねしょの仕組みについて専門家の先生に教えてもらいました。出産・育児のサポートサイト「ベビータウン」