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赤ちゃんとのスキンシップの大切さを科学が証明!

2018.11.14

「赤ちゃんはママやパパとのスキンシップが大事」と聞いたことがあると思います。大人になっても大好きな人から触れられると嬉しいですから、赤ちゃんにもたくさん触ってあげることはなんとなく良さそうな感じがしますよね。実は「なんとなく」ではなく、科学的にもちゃんと証明されているのです。母子間のコミュニケーションを科学の視点から研究を続けている医学博士に、スキンシップはなぜ、何に良いのかを教えてもらいました!

取材協力:ユニ・チャームunicharm

取材協力

篠原一之教授
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科、株式会社マザー&チャイルド代表取締役社長

専門分野は脳生理学、小児精神医学。子どもの心の発達を脳とホルモンの視点から研究。乳幼児の感情を客観的に評価する技術の開発、非言語的母子間コミュニケーションメカニズムの研究、母子間コミュニケーション支援技術の開発を行う。また、ホルモンやフェロモンの研究により、新しいアロマケアを開発。自身が立ち上げた「マザー&チャイルド」では、母子のトータルなサポートを行っている。

スキンシップはなぜ大切?

「気持ちいい」「愛されている」感覚を覚えさせる

赤ちゃんにスキンシップが大事なのはなぜなのでしょうか?

篠原先生

大人になると、体の部分によって触覚の鋭敏さが違ってきます。例えば、利き手と逆の手では、利き手でない方がより敏感という実験結果も得ています。また、一般的にも手で触れると何の素材か想像がついても、他の部位で触れるとわからなかったりしますよね。赤ちゃんの場合、まだ触覚が大人ほど発達していません。お母さんやお父さんが触れてあげることで、「気持ちいい」という感覚がだんだん発達してくるのです。

ただ赤ちゃんに触ってあげればいいのですか?

篠原先生

触れ合うことがポジティブな記憶として残るようにすることが大事です。まずは強すぎず、やさしく触ってあげることです。目と目を合わせて、赤ちゃんに声をかけながらお母さんやお父さんが笑顔で触れてあげることで、赤ちゃんは「愛されている」という感覚を覚えていくのです。それによって親子のポジティブな関係性が深まっていくと考えられます。

五感からの適切な刺激が、赤ちゃんの発育や親子関係につながる

触るときに見つめ合ったり、声をかけることも必要なのですね?

篠原先生

人間のコミュニケーションというと言葉だと思われがちですが、大人でも80%は言語以外でコミュニケーションしていると言われています。つまり言葉以外のことから相手のメッセージを読み取っているのです。言葉を話せない赤ちゃんならなおさらですね。だから赤ちゃんとは、五感のすべてを通じてコミュニケーションすることが大切なのです。五感とは「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」のことです。

赤ちゃんはどれくらい五感が発達しているのでしょうか?

篠原先生

「視覚」については、赤ちゃんはお母さんの表情を観察して反応することがわかっています。「聴覚」では、マザリーズ(よくようをつけて、ゆっくりと話しかける方法)によって機嫌がよくなることが実証されています。お父さんでも、やや高めの声でマザリーズで語りかければ大丈夫です。「嗅覚」では、生後1時間以内の新生児を、お母さんのおなかの上にのせると、匂いで乳首まではっていくことが知られています。また、お母さんの母乳の匂いを嗅いでいる赤ちゃんは、痛みによるストレスが減るという研究もあります。「味覚」では、妊娠7ヶ月のころの胎児は、大人並みの味覚をもつことが知られています。「触覚」については、胎児期の最も速い段階で発達していることがわかっています。

五感からの刺激をポジティブな方向で、一貫させることが大事なのですね?

篠原先生

そうですね。スキンシップしながらお母さんが怖い顔をしていたり、ネガティブな言葉をかけていたら「気持ちいい」という記憶にはなりません。授乳やおむつ替えなど、赤ちゃんのお世話や普段の生活では、ひとつの感覚だけを感じるわけではなく、「触覚」や「視覚」、「聴覚」など複数の感覚が一緒に伝わります。それらがつながって「心地いい」または「心地悪い」記憶となっていくので、赤ちゃんに触れるときはポジティブな表情や声が大事で、それが健康な心の発達につながっていきます。また、赤ちゃんの喜んでいる声、笑顔を見たり、赤ちゃんのやわらかい肌に触れたり、赤ちゃんの匂いを嗅いだりすると、お母さんやお父さん側の喜びにもつながり、さらに赤ちゃんへの愛着が深まって、よい親子関係に結びついていくのです。

ママ・パパからの適切な五感の刺激が赤ちゃんを気持ちよくさせ、その赤ちゃんの反応でママやパパも気持ちよくなり、親子の絆が深まっていく。

どんなスキンシップをしたらいい?

赤ちゃんはおなかを触ってあげると、気持ちよさを実感

そもそも、言葉が話せない赤ちゃんが気持ちいいかどうかは、なぜわかるのですか?

篠原先生

私たちが研究に使っているNIRS(Near-infrared Spectroscopy)という、体の外から、脳の血流中の酸素化ヘモグロビンの変化量を測定する方法で、赤ちゃんの脳血流量の変化を測定すると、赤ちゃんがある刺激に対して心地よいと感じているかどうかがわかります。

スキンシップに関して、NIRSでどんなことがわかったのですか?

篠原先生

ベビータウンのサポート企業であるユニ・チャームの共生社会研究所と共同で、赤ちゃんの胴回りでどこがより心地よいかを調べました。抱っこするときは、赤ちゃんのおなかはお母さんの胸と接していますが、赤ちゃんのせなかは、お母さんの手で抱きしめられていますよね。そこで、おむつ替えなど対面でおなかを触るようにスキンシップしたときでは、赤ちゃんがどう感じているのかを調べてみました。
触感の異なる4つの素材(やわらかなベルベット素材、丸い形状の積み木の硬い素材、新開発おむつの素材、従来品おむつの素材)で、赤ちゃんのおなか側と背中側をなでている時の、脳血流量の変化を測定しました。その結果、赤ちゃんは背中よりもおなか側で、より心地よさを実感していることがわかったのです。

NIRSによる各素材の触覚刺激時の脳血流量比較
3要因分散分析の結果、部位の主効果あり(F(1,20) = 5.27, p = .033)

ベビーマッサージや、おむつ替えのときにおなかをやさしく触って

では、赤ちゃんのおなかを触ってあげると心地よいということですか?

篠原先生

そうですね。赤ちゃんは体のどこに触れても心地よいと感じますが、おなかをやさしくさわってあげることは赤ちゃんにとって、とても心地よいことだと考えられます。お風呂上がりのスキンケアの時間にマッサージをしてみたり、マッサージができなくても、1日に何度も行うおむつ替えのときに、おなかをやさしく触ってあげるだけでもいいかもしれませんね。

実験データを見ると、素材によっても赤ちゃんの感じ方が違うようですね?

篠原先生

はい。やわらかな素材の方が脳血流量の変化が大きく、心地よいと感じていることがわかります。赤ちゃんはより良い素材をちゃんとわかっているのですね。やわらなか素材に対する心地よさもおなか側がより感じているので、おなかに当たる部分はやわらかい素材のおむつが望まれているのかもしれませんね。

赤ちゃんに触れることで、
ママのしあわせホルモンも増える!?

赤ちゃんへの接し方がわからなかったら、とりあえず触れてみよう

適切な五感の刺激は親子のコミュニケーションにとってよいとのことでしたが、赤ちゃんに触れることでママ側も心地よくなるのですか?

篠原先生

女性は出産すると、オキシトシンというホルモンが分泌されるようになります。これは母乳を分泌させるはたらきがあるホルモンですが、「しあわせホルモン」とも呼ばれていて、幸福感などをもたらすはたらきもあります。このオキシトシンは、赤ちゃんに触れることでも増えることがわかっています。つまり、赤ちゃんに触れることでお母さんがしあわせな気持ちなり、赤ちゃんへの愛情がいっそう高まることになるのです。

篠原先生がユニ・チャームと共同で行った研究結果について詳しくはこちら>>

赤ちゃんとのスキンシップ、みなさんはどうしていますか?篠原先生が言うように、触れているうちに赤ちゃんも気持ちよくなって、ママもしあわせになれるなら、今日からますますたくさんスキンシップしてあげたくなりますね。特におなかを触ってあげればいいことも今回の研究でわかったので、やさしく可愛いおなかを触ってあげてください。育児で悩んでいるママやパパも、赤ちゃんとのスキンシップを増やすことで、少し気持ちが変わるきっかけになるかもしれません。

気持ちよさをより感じる、赤ちゃんのおなかへのやさしさを考えたおむつについて詳しくはこちら

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