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幼稚園の先生がいまどき子育てママにアドバイス

2007.06.06

子育てするママにとって、現代は大変な時代なのでしょうか? 幼稚園の先生方に「今の子育ての大変さ」とママへのアドバイスをうかがいました!

お話してくれた方々

(写真左から)

みやこ第二幼稚園
主任 辻本江里香先生

先生歴11年。鋭い視点と温かい目線で、園児さんの家族全体の動向を見つめる、若手のホープ先生。

副理事長 青山高子先生

岡崎市で5つの幼稚園を経営する、青山学園の副理事長。 幼稚園以外にも子育て支援教室などを開催して地域に貢献していらっしゃいます。

やはぎみやこ幼稚園
副園長 後藤邦子先生

先生歴18年。生徒さんのママたちから、子育て相談のはずが、いつのまにか人生相談まで受けてしまう、ご自身も3人のお子さまのママ。

幼稚園の現状両極端の
いまの子どもとママ

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最初に、みなさんの経験を通して、最近の子どもたちやママに対して感じていらっしゃることをうかがえますか?

青山先生

結論から言ってしまうと、「子どもに手をかけすぎているお母さま」と「手をかけなさすぎるお母さま」の両極端が昔よりもかなり増えているのが実感です。以前の感覚で多数派だった「普通」という方の割合が減って、何が普通なのかわからなくなってしまうこともありますね。

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「手をかけすぎる」と「かけなさなすぎる」というのは、具体的にどういうことで現れてくるのですか?

後藤先生

おうちでお母さんが手をかけすぎているだろうな、と思う子どもたちは、幼稚園に入る年頃(3歳)なのに、たとえば自分でスプーンや箸でごはんを食べられない、固いものが噛めない・食べられない、自分で靴を履けない、汚れることを極端に嫌って裸足で歩けない、砂場で遊べないなどのことがあります。家ですべてお母さんにやってもらっているから自分でできないのですね。

辻本先生

「手をかけなさすぎている」と感じるのは、食事を座ってできない、朝ご飯をきちんと食べさせてもらっていない、食べていてもお菓子だけ、極端な偏食があるなどですね。挨拶をするとかお行儀よくするというのも「普通」のことではなくなっています。

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それは先生方も大変そうですね…。そうした子どもの家庭には、何か傾向などはあるのでしょうか?

青山先生

一言で言ってしまうと、核家族が多い地域の子どもに、手をかけすぎ・かけなさすぎの傾向が多くみられるように思います。お母さまやお父さまの年齢や職業ではなく、おじいちゃん、おばあちゃんの目があるかどうかですね。私たちは5つの幼稚園を経営していますが、場所によって、おじいちゃん、おばあちゃんとの同居が多い地域と、新興住宅地などでそうではない地域とがあります。その地域性によるものが大きいと感じます。

後藤先生

私は複数の幼稚園間で異動を経験しましたが、新興住宅地に新しくできた幼稚園に赴任したとき、年少さんの子どもたちがとても乱暴に毎日ケンカをしていたんです。他の幼稚園ではなかったことなので驚きました。

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のっけから刺激的で心配になるお話が続きましたが、そういう子どもたちはどうなってしまうのでしょう?

青山先生

子どもたちは大丈夫です。手をかけすぎの子どももかけなさすぎの子どもも、集団生活の中で自然に「普通」を学んでいきますし、我々も自分でできることを教えていきますから、最初は問題があってもちゃんと成長して変化していきます。むしろ親御さんの方が変われるかが問題ですね。親御さんが変わらない場合、子どもたちは幼稚園ではちゃんとできる、けれど家に帰るとできない、という二重の顔を持つようになります。

なぜそうなったの?情報はたくさん、
経験が少ないいまのママ

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家庭での手のかけすぎ、かけなさすぎは、何が原因だと思いますか?

青山先生

やはり根本にあるのは核家族化や少子化の進行でしょうね。お母さまたちにとっては子育てするには本当に大変な時代だと思います。しかってくれる近所の人もいなければ、子どもたちを自由に遊ばせられる場所もないですから。他の親子を見る機会がなければ、「普通」が何かを知らずに自分流の子育てをすることになりますね。今のお母さま世代自身が核家族で育っていますから、本当に見本がないんです。

後藤先生

お母さん同士のコミュニケーションの場がないんだな、というのは感じます。赤ちゃんの時に公園デビューにつまずいてしまって他のお母さんたちとうち解けることができず、幼稚園に入るまで親子で閉じこもっていたという人はけっこうたくさんいらっしゃいますよ。

辻本先生

同じマンションにお住まいなのに、幼稚園に入るまでお互いに知らなかったというケースも珍しくないですね。

青山先生

1歳ぐらいまでのお世話は本当に大変ですし、お母さま自身も初めてのことで息つく暇なく過ごしているので、閉じこもっていてもそれに気づかず時間が流れることがありますが、2歳を過ぎて余裕がでると、ふと「自分の育児はこれでいいのか?」と不安になることもあると思うのです。お母さまも自分の時間がほしくなる時期ですし。
そのときに、話し相手がいなかったりすると、おかしな方向にいくことがあるのです。そのため、私たちの子育て支援事業では2歳から対象に、保護者に合わせた教室を開いています。

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ママと子どもが1対1の状態で世間から隔絶されてしまう、いわゆる「密室育児」ということだと思いますが、それが「手のかけすぎ」「かけなさすぎ」にどうつながるのでしょう?

後藤先生

今はインターネットや雑誌など、情報はとても多いんですね。人と接しない分、こうしたメディアの情報に頼りますが、その中の情報の選び方がわかっていないのだと思います。情報を一人で選ぼうとすると、神経質な方は、心配要素の情報にばかり目がいって極端な「手のかけすぎ」になり、情報を選ぶことすらギブアップしてしまったお母さまは「手のかけなさすぎ」に陥るのではないでしょうか。

青山先生

情報を選ぶというのは、実はある程度の「経験」が必要なんです。経験がないとその情報を選んだ結果、何が起こるかの想像がつかないですから。

後藤先生

お母さんが自分で選べなくて、子どもに良い・悪いをゆだねることが多いです。子どもの意思を尊重するということではなく、親が示すべきことまで子どもに選ばせることもよくありますね。

辻本先生

たとえば、「熱があるけれど子どもが入りたいと言うからプールに入れてもいいですか?」と聞くお母さまがいるんです。ダメに決まってますよね(笑)。子どもの意思だけ気にしていて、「熱のある子どもをプールに入れたらどうなるか?」ということがわからないのです。

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けれど、少子化、核家族化の社会の中で生きていくしかないママたちにとって、ご本人たちがしたくてもできない「経験」を埋めるにはどうしたらよいのでしょう?

先生たちからアドバイスママの世界を広げよう!

青山先生

たぶんこれをお読みになったお母さまたち自身、自分が両極端のどこにいるのかわからないと思います。ご自分の子育てに信念と自信がある方も、不安な方も、自分の位置づけってわからないものですよね。だから自分に必要な「経験」や「知識」もわからないかもしれません。

後藤先生

自分の位置づけを知るには、お母さん自身がもっといろいろな人と交わった方がいいと思います。それが今までできなかった方は、まずは子どもたちから始めるといいと思います。公園デビューにつまずいたと思いこんで、自分がママ同士の輪に入れなかったとしても、子ども同士は近寄せれば自然に遊びます。そのうち、子どもが「●●ちゃんと遊びたい!」と言ってきたら、それを口実にその子のママに話しかけるきっかけになると思います。
人と交わることで、自分が普通だと思っていたことが違っていたことに気づいたり、わからないことがあったら相談できますしね。

青山先生

きっかけがあればお母さまも必ず変われます。変わりたくない方は別ですが…。変わるというより「親」として当たり前の大人になるということですね。
うちの幼稚園にも、かつて「手をかけすぎ」のお母さまがいたのですが、幼稚園の役員を任されたらそれが忙しくて子どもにばかりかまえなくなったんです。けれどそのことで子どもは自立して自分のことが自分でできるようになって、お母さんのお手伝いまでするようになりました。お母さん自身も役割を与えられたことでイキイキしてきましたしね。

辻本先生

お母さんの幼稚園デビューというのは大いにアリだと思います。いい意味ではじけて、役員をやるだけでなく服装まで変わってどんどん社交的になっていかれる人もいますよ。

青山先生

お母さまご自身が幼稚園や地域などで、いろいろな役割をたくさんしてみるといいと思います。面倒がらずに役割を持つことで、当然人と接する機会も増えますし、その中で「普通」や「常識」が何か、子どもにどこまで手をかけて手を抜くべきかなどがわかってくると思います。
少子化や核家族化の社会の中で子育てするには、お母さまたち自身が意識して「人と関わる」ことを行動に移すことで「経験」を増やしていくしかないんですね。

辛口なコメントもありましたが、いずれの先生も、子どもたちや親御さんたちと真剣に向き合っていらっしゃる様子がうかがえました。大事なのはママがいろいろな人とコミュニケーションを取ることのようです。 それはなんのためなのか、大事なわが子のためにほかなりませんね。「親」としての役割を、あらためて考えさせられますね。

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