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ママのパパに対する「不満」と「不安」

2004.05.01

我が子はカワイくて守ってあげたい大切な存在。
でも子育てにイライラや不安がつきものなのも事実。
それを乗り越えるためには、子育てのパートナー、つまりパパの役割が大事ですね。
でも肝心のパパの育児やママに対する態度がママのイライラや不満の原因となっていたとしたら…?
育児においてパパに期待されている役割ってホントはどんなことなのでしょう?
是非、パパにも読んでもらいましょう!

ベビータウン会員のみなさんのご協力のもと、聖心女子大学文学部教授・菅原健介先生によるアンケートを実施しました。 アンケート結果をもとに、菅原先生にお話をうかがいました。
(※アンケート調査は2003年9月に実施し、ベビータウンの子どもがいる会員3217名に回答をいただきました)

PROFILE

菅原健介先生

聖心女子大学文学部教授。社会心理学、人格心理学を専門に、羞恥心、自己意識、印象管理などについての研究をされています。主な著書に『人の目に映る自己~『印象管理』の心理学入門~』、編著書に『なかよくしようぜ!! ~ダメな大人にならないための心理学2~』、『身体から発達を問う-衣食住のなかのからだとこころ』など多数。家庭では2児のパパ。

調査ではこんな結果が
でました!

菅原先生は、主に以下の3つの要素についての相関関係を統計学的に算出されました。

望ましくないとされる夫の育児態度

一般的に望ましくないと考えられる夫の育児態度に関する設問に対して、どのくらい自分の夫が当てはまるかを回答してもらった結果、大きく以下の3つに分類されました。

1)育児放棄

おもな夫の態度 「あてはまる」
の回答率
子どもができてからも生活パターンを全く変えない 45.3%
夫の育児は子どもと遊ぶことが中心で面倒なことはやらない 35.8%
休日は家の中で自分の好きなことばかりやっている 35.5%
育児は妻の仕事と言って自分は何もやらない 15.2%

2)妻への文句

おもな夫の態度 「あてはまる」
の回答率
育児の悩みを夫に話しても大したことないと理解してもらえない 26.2%
育児の悩みを聞いてもらいたいだけなのに妻にも問題があると言う 16.2%
夫が育児のやり方を押しつけてくる 6.9%
育児がうまくいかないと妻の子どもへの愛情不足だと言う 5.7%

3)妻への無関心

おもな夫の態度 「あてはまる」
の回答率
育児に関して気が利かないのでいちいち指示が必要 53.8%
ねぎらいの言葉がない 50.8%
夫婦の会話は子どものことばかりで、私に対する関心がない 33.9%
育児の相談をしても空返事で会話にならない 26.7%

ママに文句を言っているパパは少数派である一方、育児放棄の傾向があったり、ママのことが無関心なパパが比較的多い傾向を指名していますね。

夫の子育てへの満足度

夫の子育てへの満足度

現状のパパの育児に満足しているママは約3割。7割のママは何かしらの不満を抱えているようです。

ママの育児への不安感

育児の不安感は統計的な分析の結果、以下の3つの側面に分類されました。

1)情緒不安定

育児への不安感の種類 「あてはまる」
の回答率
なぜかしらイライラすることが多い 68.5%
自分自身で感情が不安定だと感じる 58.1%
ちょっとしたことで悲しくなってしまう 40.1%

2)育児の楽しさ(つまらなさ)

育児への不安感の種類 「あてはまる」
の回答率
子どもを産んで本当によかった 96.8%(3.2%)
母親であることに誇りを感じる 84.1%(15.9%)
  • この設問は「育児の楽しさ」度合いを訪ねた項目のため、後述の「育児のつまらなさ」に該当する人々は上記の項目で「あてはまらない」と回答した人の中でのデータになります。

3)わずらわしさ

育児への不安感の種類 「あてはまる」
の回答率
子どもと関わるのに疲れた 27.0%
子どものことがわずらわしく感じる 19.5%
子どもと相性が合わない 4.6%

ほとんどのママが子どもを産んでよかったと感じている一方で、情緒不安定になっているママも多数。子どもは愛しているけれど、育児は大変、という側面がうかがえますね。

この3つの要素の相関関係を示したものが、下記の表です。

  • 数値が大きいほど、相関関係の強さを表しています。

夫への「不満度」と「不満内容」の相関

  不満度
育児の放棄 0.732
妻への文句 0.518
妻への無関心 0.649

夫への「不満」と妻の「育児不安」の相関

  育児の放棄 妻への文句 妻への無関心
情緒不安定 0.146 0.350 0.231
育児のつまらなさ 0.071 0.215 0.149
わずらわしさ 0.129 0.339 0.212

相関関係とは?

例えば、「夫の育児の放棄」とママのパパへの不満度との相関は、0.732とありますが、これは両者に極めて強い関係があり、パパが自分のことばかりして育児を手伝わないでいると、ママの不満はどんどん高まってゆくことを示しています。だいたい、相関係数の値が0.3以上ですと、密接な関係があると言えます。

パパが育児をしないことは
「不満」でも
「不安」ではない

菅原先生

夫の育児態度のいずれも不満度につながっていますが、特に夫が育児をしないことに、妻は強い「不満」を抱いていることがわかります。でも上の表でもっと興味深いのは、夫が育児をしないことは妻の育児への「不安」にはあまりつながっていないと言うことです。不安にさせるのはむしろ「妻への文句」です。つまり、不安を抱えているママ(妻)は夫に対して育児に対する「労働(=赤ちゃんのお世話)」よりも、「心理的なサポート」を求めているということなのではないでしょうか。

うーん、ママとしては子育てでイライラしちゃうときも不安になるときも、「パパがもっと育児をしてくれたら!」って思ったり、パパたちもそんなママを見ると「なんとかフォローしなければ!」とアドバイスしたり慣れない子どものお世話をしてみたりするけれど、もうちょっと冷静に考えてみてもいいのかもしれませんね。
そのあたりの具体的なお話を先生に聞いてみました。

仕事の部下とママへの
対応は別!

パパへの「不満」というと、ママは怒ってるんだな、とデータを見てもすぐに想像がつきますが、パパに文句を言われることで育児に不安を感じているママのことがむしろ気になりますね。

菅原先生

ある意味、ママの「育児不安」は「夫への不満」よりも深刻な問題かもしれません。パパへの不満はいろいろとはけ口を作って解消する手はありますが、「不安」の方は高くなりすぎると焦ってしまったり自信を失ってしまったりして、せっかくの育児への努力がからまわりしてしまうことにもなります。ママを不安にさせるのは育児に対する夫の「文句」なのですが、「文句」と言ってもそれは、夫は妻の育児の悩みに対してアドバイスしているつもりという場合も少なくないように思います。夫の立場から言わせてもらえば、ですけれど(笑)。でも、実は妻は夫からアドバイスされることなど期待していない、ということがあるように思えます。
ママのストレス解消法についてのフリーアンサーの回答では、妻は実の母親には育児のアドバイスを求めているのですが、夫に対しては「話を聞いてもらう」や「不満を聞いてもらう」ことを望む声がほとんどでした。つまり夫に明確な回答は期待していません。
夫は仕事上では問題が起きたときや、部下から相談されれば建設的な解決方法を探してアドバイスしますよね。夫はよかれと思って同じように妻にもそうしてしまうのだと思うのです。何も言わないとそれはそれで不機嫌になられてしまいますし(笑)。
大事なのは、妻の視点に夫がたって、子育てしている気持ちを共感することだと思います。

パパが共感している
気持ちをママに
伝えるには?

余計なアドバイスはだめ、でも無関心や無反応もだめ、となると、パパがママの話を聞く態度や姿勢というのも重要ですね?

菅原先生

妻の話を真剣に聞いて、その気持ちが伝わればいいのだと思います。そのためには、テクニックも必要なんですよ。

パパ必見!ママの話を聞くときの
ポイント!

  • 話の腰を折らずに聞く
  • きちんと相づちを打つ
  • ママの発言をときどき繰り返してみる
  • アドバイスではなく質問をしてみる
  • ねぎらいの言葉をかける

特に「相手の言葉を繰り返す」というのはカウンセリングの手法にもある有効な方法。たとえば、
ママ「泣きやまないからイライラしちゃった…」
パパ「イライラしちゃったんだ」
と同じことを確認のように繰り返すだけで、共感している気持ちが伝わりやすくなるそう。その上で、「確かに、泣き止まないのは辛いよな。困っちゃうよな。」などと、ママの不満をもっともなことだと受け入れる発言ができればベストです。また、質問するときは、ママの気持ちを理解しようとする方向で。自分の意見を述べるのではなく、「なぜ泣きやまなかったんだろうね?」など、一緒に考える姿勢を示しましょう。間違っても「それで?」とか「だから?」なんて言わないように!

大事なのはお互いの
期待と役割を理解すること

ママの育児の不安を解消するには、一方的なアドバイスではなく、ちゃんと聞いて一緒に考えるということですね。

菅原先生

夫も仕事で忙しいと思いますが、毎日5分でも10分でも話すことですね。夫が子育てしないと妻の不満度は高まりますが、夫は忙しくても自分の気持ちを理解してくれていると感じていれば、不満度は減っているのです。
家庭内で育児の第一担当者は自分であると妻は自覚しているので、夫はあくまでサポート役として支える、という役割分担を認識することも大事でしょう。これは夫が育児の当事者意識を持たなくていいということではなく、どちらがメインかということです。もちろん家庭によっては夫が育児の第一担当者であるケースもあります。
仕事でも、2人でものごとを行うときには、メインとサポート役と役割を明確に分担した方がよい結果がでることが多いでしょう。サポート役となった人は、メインの人が「不満」や「不安」がなくスムーズに仕事を進められるよう力を尽くすことが理想的ですね。育児において妻がメイン役となっているのであれば、夫は妻の育児方針に基本的に従って、「不安」を解消してあげられる努力をすれば、妻の「不満」も軽減されるのではないでしょうか。

パパにしてほしいのは
「心理的サポート」と
「ママの時間づくり」

いくらパパに共感してもらっても、やっぱりママも少しは育児から解放されたいと思うことはありますが…。

菅原先生

もちろんそうです。今回の調査でも、夫への2大期待は、共感するという「心理的サポート」と「妻のプライベートな時間を作る」 ことに協力してほしい、ということでした。
これは夫に子供のお世話を任せるということだけでなく、夫が無理なら、実家にあずけたり一時保育など使ってでも、妻がプライベートな時間を持てることに対して夫が理解を示すということです。妻にもリフレッシュは必要ですから、そのことに妻が罪悪感を持たないように、夫のほうから言い出してあげられるとベストですね。

パパのみなさん、ママが求めていることわかってもらえましたか?
でもこれを読んで
「なーんだ、育児をしなくても、ママの話を聞いてあげればいいんだ」
とは思わないでくださいね。
時間に余裕があるときには、パパも育児をして当然、ですよ!

最後に、菅原先生からママへのお願い

夫が育児をしたときに、ヘタクソでも怒らないであげてください。夫はよかれと思ってやっているので、ほめてあげるのが一番。ほめられれば夫も「そうかー、オレがあげた方がミルクいっぱい飲んじゃったりして」と得意になってもっと育児をやりたくなるはずですから!

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